むくみ=水毒じゃない?

2022 6 10

雨ですね。東洋医学では長夏という季節で「湿」が溜まります。重だるく感じる日が増えます。

 先日の患者さん、お仕事でずっと立っていたのか。靴下の跡がくっきり、むくみがはげしくありました。東洋医学でいう水滞。これって体内の水分が上手く流れないことからくるのです。つまり、気の滞りのために巡りが悪くなっていることと排泄機能低下です。このこと、皆さんが思っている「水毒」とはちょっと観点が違うと私は考えています。水毒は体内の水が多いことを指さない。じゃ何かというと、’質’です。滞っているなら質が悪い、確かにそうなのですが。とにかく、排泄させることです。なぜか浮腫みのある人に水毒だからといって水分制限かける治療家がおりますが、これは危険だと思うのです。余計に毒が溜まる。水毒を促進しているのです。排泄機能を正常化し、巡る身体にしてたっぷりと良質な水分を摂る、飲んだだけ排泄できれば、むくみはいずれ取れてきます。

 ちなみに、鍼灸をすると流れます。患者さんの多くは治療の前と後にしっかりとトイレに行く方が多いですし、治療をした日は多く水を取るようにお話しします。自分自身でも浮腫み解消は充分できます。利尿作用のある食べ物、飲み物を摂ったり、大きく早く動くことです。身体、重いですが、頑張って。初めはストレッチ。そしておすすめは白湯ですが、思っているより多く『水』を飲みましょう。一般的にちょっとずつ飲むことを推奨しているので皆さん、摂取量が少ないのが実際です。巡りが良い身体は飲んだだけ排泄します。水分補給の仕方は個別にアドバイスしています。

 むくみの原因は水滞です。気滞から水滞になり、水滞が続くと水毒になる。ですが、実はこれだけではありません。この季節は「脾」も関係してきます。詳しくは別のブログに書こうと思いますが、ここでは簡単に。「湿」に弱いと自覚のある人は胃腸を気遣いましょう。